- 外壁塗装の保証期間って何年くらいあるの?
- そもそも外壁塗装って何年くらいもつものなの?
- できれば外壁塗装費用抑えたいから外壁塗装を長く保つ方法教えて!
この記事では、こんな疑問を解決することができます!
家を建てると必ずついて回る外壁塗装。10年周期くらいで実施するものですが、非常に高額なので「保証期間」や「耐用年数」が気になる人は多いものの、しっかりと理解できている人は非常に少ないです。
わたしは6世帯1棟アパートから月20万円の家賃収入を得ているサラリーマン大家です。妻と二人三脚で不動産投資を実践していますが、何度も失敗や挫折を繰り返し経験してきました。
そこでこの記事では、外壁塗装の基礎知識として「外壁塗装の保証期間」と「外壁塗装の耐用年数」についてまとめて解説します。
この記事を読めば「外壁塗装の耐用年数を理解しつつ保証制度を活用することで、外壁塗装費用を可能な限り抑える」ことができるようになります。
【これだけ知っていれば安心!】外壁塗装の保証
外壁塗装工事をいざ実施しようと思っても、やはり心配なのは保証についてですよね。ここでは外壁塗装工事に対して受けられる保証について詳しく説明します。
- 塗装業者や団体によって異なる補償内容
- 外壁塗装の保証の種類
- 見落としがち!?外壁塗装の保証範囲
- 安心して利用できる保証制度まとめ
①塗装業者や団体によって異なる保証内容

外壁塗装に関する保証内容は、外壁塗装業者や業者が所属している団体によって異なります。保証期間や保証範囲など、契約前に施工業者にしっかり確認しておくことが大切です。
契約前に保証書を発行してもらい読み合わせをしましょう。そこで不明点があれば確認し、どのような保証が受けられるのか、理解しておきましょう。ここでさぼるとのちのち大きなお金を捨てることになりますよ。
②外壁塗装の保証の種類

外壁塗装の保証は大きく分けて、「自社保証」と「団体・組合保証」の2つです。
自社保証
自社保証とは? | 外壁塗装業者が自社で保証するもの |
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メリット | 地域密着型で定期的に外壁の様子をチェックしてくれたり アフターフォローが充実している業者あり |
デメリット | 業者によって補償内容のばらつきが大きい 業者が倒産すると保証を受けられない |
注意点 | 保証内容・対象をしっかりと確認しておくこと |
団体・組合保証
団体・組合保証とは? | 外壁塗装業者が加盟している団体や組合の保証制度を利用 |
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メリット | 業者が倒産しても加盟している団体などから保証を受けられる 団体・組合による第3者チェックにより信頼性が高い |
デメリット | 特になし |
注意点 | 様々な団体や組合があるため、 施工業者に加盟している団体を確認する |
③見落としがち!?外壁塗装の保証範囲
外壁塗装の保証で重要な点は、
- どの部分を保証しくれるのか
- 塗装のどのような状態を保証してくれるのか
- 何年保証してくれるのか
といった「保証の範囲」です。
契約前に保証対象がどのようになっているか、下表を参考に外壁塗装業者にしっかりとヒアリングをしましょう!
保証の対象部分 | どの部分を保証してくれるのか? (外壁部分・木部・鉄部など) |
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塗装の状態 | どのような状態を保証してくれるのか? (塗膜の剥がれ・膨れ・変色など) |
保証期間 | 何年保証してくれるのか? (1年~20年など) |
「保証の対象部分」に関しては「壁の塗装のみ」に限定されるケースがほとんど。外壁塗装で不具合が生じるのは、外壁部ではなく木部や鉄部が圧倒的に多きためです。そのため、木部や鉄部まで保証対象をカバーしてくれている保証を狙いましょう!
「塗装の状態」に関しては「塗装の剥がれのみ」に限定されるケースがほとんど。直射日光などによる多少の変色は避けられないため、保証対象がとなることが多いですね。
④安心して利用できる保証制度まとめ
保証会社が倒産しても保証ってしてくれるの!?
そんな心配に対して自信をもってご紹介できる保証制度をまとめました。以下表をぜひ参考にしてみてください。

建築産業専門団体連合会の「長期性能保証制度」
事業主 | 建築産業専門団体連合会 |
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保証対象 | 施工瑕疵(かし)・自社の施工箇所のやり直し費用 |
保証期間 | 保証開始日から最長10年 |
保証開始日 | 戸建て:引き渡し日 分譲共同住宅:供用開始日 |
メリット① | 信用力のある「定型保証書」が発行可能 |
メリット② | 保証書を発行した施工業者が倒産しても保証書は有効 |
注意点 | 塗装業者に何も落ち度やミスがなければ使用不可 |
参考PDF | 専門工事業総合補償制度のご案内 |
保険金支払い例
支払保険金の計算式:支払保険金=(工事やり直し費用-定額自己負担:5万円)×支払い率80%
支払い例
請負金額=300万円で屋上防水工事を施工。
引き渡し3年経過後、施工ミスを原因とした漏水が発生。
工事やり直し費用に105万円かかった場合は・・・・「80万円の支払い」となる。
- 施工業者の故意または重大な過失による事故
- 保証開始日に存在していなかった瑕疵に起因して生じた損害
- 地震・噴火またはこれらによる津波、洪水、台風、暴風、暴風雨、せん風、竜巻、豪雨もしくはこれらに類似の自然変象による事故
- 火災、落雷、暴発、航空機の落下、変乱、暴動、騒じょう、労働協議などの偶然または外乱の事由による事故
- 土地の沈下、隆起、移動、振動などによる事故
- 虫食い、ねずみ食い等の事由による事故
- 瑕疵に起因して生じた身体障害
- 瑕疵に金して生じた施工部位以外の財物の紛失など
- 設計・施工基準を上回る負荷による事故
- 施工部位の著しい不適正使用または著しく不適切な維持管理による事故
マスチック事業協同組合連合会の「長期性能保証」
事業主 | マスチック事業協同組合連合会 |
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保証対象 | 外壁および外壁周りも幅広くカバー |
保証期間 | 施工仕様などを基準としユーザーと施工組合員との間で決定 |
保証開始日 | 不明 |
メリット① | 保証ができなくなっても全国マスチック事業協同組合により保証可能 |
メリット② | 累計申込数5000件、保証金額322億円 |
注意点 | HPの情報が薄い。組合員との協議により保証内容が決まるため事前に内容を把握しにくい。 |
日本塗装工業会の「ペインテナンス」
事業主 | 一般社団法人日本塗装工業会 |
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保証対象 | 日本塗装工業会が認定した施工業者が実施した工事 |
保証期間 | 最長5年間 |
保証開始日 | 不明 |
メリット① | 塗装品質が高い会社のみ会員にしており塗装品質のレベル高め |
メリット② | 全国約2,350社が加盟している |
注意点① | 保証が適用されるためには日本塗装工業会の検査員による検査が必要 |
注意点② | ペインテナンスの詳細がHPに記載されていない |
参考PDF | 第21回2020年ペインテナンスキャンペーン |
- 塗装工事業の建設業許可証を取得していること
- 地元の塗装専門店であること
- 「塗膜性能保証書」が発行されること
【何年もつの?】外壁塗装の耐用年数
外壁塗装も定期的にメンテナンスしないといけないことは知っているけど、どのくらいもつものなのかよくわかっていない人も多いと思います。
この章では以下内容に沿って外壁塗装の耐用年数について説明します。
- 外壁塗装の耐用年数
- 外壁塗装の劣化状況確認方法
- 外壁塗装の耐用年数を長く保つには?
- 外壁塗装の良し悪しは業者次第
①外壁塗装の耐用年数
外壁塗装の耐用年数は大体10~20年程度です。環境にもよるでしょうが、大体10年に一度は外壁塗装の塗り替えが必要となります。
また、使用する塗料によっても耐用年数は変わります。以下5種類の塗料について耐用年数と特徴を紹介します。相場価格は下塗りを含めた3回塗りの価格を記載しているので参考にして下さい。
塗料の種類 | 耐用年数 | 相場価格/㎡ | 特徴 |
ウレタン塗料 | 8~10年 | 2,100~3,100円 | 伸縮性に優れ、光沢がある塗膜を形成。 外壁塗装の工事費用を抑えたい人に最適。 |
シリコン塗料 | 10~15年 | 2,700~4,100円 | 耐用年数と価格のことパフォーマンスに優れた、最も人気な塗料。迷ったらこれ! |
ラジカル塗料 | 14~16年 | 2,900~4,300円 | 2012年に登場したばかりの最新塗料。 |
フッ素塗料 | 15~20年 | 3,700~4,700円 | 耐用年数が長くメンテナンスの手間が小さい。 |
無機塗料 | 5~25年 | 3,700~5,100円 | シリコンやフッ素塗料に無機質な材料を混ぜて劣化しにくくした塗料。 |

②外壁塗装の劣化状況確認方法

前回、外壁塗装をした時期を把握できていればいいですが、分からない場合はいつ外壁塗装の塗り替えをしたらいいか分かりません。そこで、耐用年数が過ぎているかどうか、確認するための方法をご紹介します。
- チョーキング
- 塗装の剥がれ
- ひび割れ
チョーキング
外壁の塗装が粉状になってしまう現象です。外壁を手で触った時に手に白い粉がつくかどうかで判断します。
緊急度は低いですが、チョーキングが始まっているということは外壁塗装の効果が失われつつあるということなので、塗り替え時期を検討し始めてください。
塗装の剥がれ
塗装の膜が剥がれて下塗りや外壁材がむき出しになる現象です。
塗装膜が剥がれるということは外壁材がむき出しになってしまっている状態のため、この状態を放置していると外壁材の寿命が縮んでしまい補償費用が高額になりがちです。
塗装の剥がれを見つけた場合は、すぐに塗り替えを計画したほうがいいでしょう。
ひび割れ
外壁材や塗装にひびが入る現象です。
ひび割れた部分から雨水が侵入する場合があるため、放置すると雨漏りに発展する危険性があります!ひび割れは緊急度が非常に高い高い状態なので、早急にひび割れを補修して塗装を実施しましょう!
③外壁塗装の耐用年数を長く保つには?
外壁塗装は劣化するもの、とはわかりつつも、耐用年数はできるだけ長く保ちたいですよね。ここでは耐用年数を長く保つためのコツを紹介します。
耐用年数が長い塗料を選ぶ
耐用年数が長い塗料で塗装することでメンテナンスの時期を遅らせることができます。塗料別に、耐用年数・価格・特徴をまとめていますので確認ください。
優良業者に外壁塗装を依頼する
次の項でも説明しますが、外壁塗装の良し悪しは外壁塗装業者で決まります。腕が未熟な業者当たると、一年もたたずに塗膜が剥がれた!、なんてこともよくある話です。
はたまた悪徳業者にあたってしまうと、手抜き工事で高額な塗装費用を請求される可能性もあります!
外壁塗装業者はしっかり調査して優良業者を選ぶことで、可能な限り塗装の耐用年数を長く保てるようにしましょう。
④外壁塗装の良し悪しは業者次第
前の項でも説明していますが、外壁塗装の良し悪しは業者次第で決まります!自身で優良業者を探すことは簡単ではないため、ここでは優良業者のみを取り扱う一括見積もりサイトをご紹介します。
こちらの記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひご覧下さい。


まとめ
この記事では、
- 【これだけ知っていれば安心!】外壁塗装の保証
- 【何年もつの?】外壁塗装の耐用年数
についてお話ししてきました。
10年に1度程度ですが、非常にお金がかかる外壁塗装工事は絶対に失敗したくないですよね。外壁塗装の耐用年数を把握しつつ保証制度をうまく活用しながら、最適な塗装状態を長く保つようにしましょう。
それではまた次の記事でお会いしましょう。